はり、きゅう、あんまは、主治医が保険診療による治療を行っても効果が不十分なときに、主治医の同医のもとに保険給付(療養費)の取り扱いとなります。
つまり療養費同意書は、一定期間の保険診療を行った後に交付されるべきものと位置づけられています。
また、療養担当規則にも「みだりに施術業者の施行を受けさせることに同意を与えてはならない」と、」されています。
したがって、初診後直ちに発行するようなものではありません。
以前は初診のみで同意書を発行することは認められていませんでしたが、変更になりました。
はり師、きゅう師の施術(平成24年2月13日以降)
支給の対象
主として神経痛、リウマチなどであって類症疾患については、これらの疾病と同一範ちゅうの疾病(頸腕症候群、五十肩、腰痛症及び頸椎捻挫後遺症等の慢性的な疼痛を主症とする疾患)に限り支給の対象とされています。
疼痛を主症とする疾患であれば療養費の支給対象としても差し支えありません。
※現に保険医療機関に受療中の疾病に対する、施術は認められていません。
初診で同意書の発行が認められる疾病
の6疾病については、保険医より同意書の交付を受けて施術を受けた場合は、「医師による適当な手段のないものとして療養費の支給対象として差し支えない」という事務連絡がありました。
支給要件
- 保険医から同意書又は、診断書の交付を受けて施術を受けたもの
- 同意書には、次の内容が記載されていること
イ. 患者の氏名及び年齢
ロ. 傷病名
ハ. 施術の種類
ニ. 施術に同意した理由
ホ. 施術に同意した年月日又は加療機関 - 診断書は病名、症状(主訴を含む)及び発症年月日が明記されていて、療養費払いの施術の対象の適否の判断ができるものに限り、同意書に代えることができます。
あんま師の施術(マッサージ)
支給の対象
「単なる肩こり、腰痛、疲労、倦怠」は、施術の範囲外とする。
施術を保険医療機関で行う場合は療養費として認められません。
支給要件
同意書には、次の内容が記載されていること
ロ. 傷病名
ハ. 施術の種類
ニ. 施術に同意した理由
ホ. 施術に同意した年月日又は加療機関
- 診断書は病名、症状(主訴を含む)及び発症年月日が明記されていて、療養費払いの施術の対象の適否の判断ができるものに限り、同意書に代えることができます。ただし、脱臼又は骨折並びに変形徒手矯正術実施の場合は、同意書によるものとされています。
- マッサージの適応症は、一律にその診断名によることなく、筋麻痺、関節拘縮等であって、医療上マッサージを必要とする症例については、必要の限度において療養費の支給対象として差し支えはありません。
同意書を交付する場合の保険医療機関側の注意点
診察した患者に限り交付
なお、医師の同意書の有効期間は最大3ヶ月(変形徒手矯正術の同意書の有効期間は1月以内)であり、有効期間が過ぎて、さらに施術を続ける場合は、改めて医師の同意が必要となります。
療養費同意書交付料 100点
療養担当規則の規定
(第17条)保険医は患者の疾病又は負傷が自己の専門外にわたるものであるというりゆうによって、みだりに施術業者の施術を受けさせることに同意を与えてはならない。
整形外科医じゃないと同意書は発行できないの?
なお、歯科医師の同意書は認められていません。
同意書を交付した後の注意点
はり、きゅう師の施術
したがって、はり・きゅうの同意書を交付した場合は、その病名に対する保険診療は、できなくなりますので注意しましょう。
あんま師の施術
再同意を得る場合の注意点(平成24年2月13日事務連絡)
医師の判断により診察を必要とせず再同意が与えられる場合もあり得るが、医師が再同意を与える際に診察が必要と判断された場合等は医師の指示に従う。
施術者が患者に代わって再同意の確認をしても差し支えありません。
再同意を得る方法について特に決まったものはないが、電話や口頭による確認でも差し支えないこととされています。
スモン患者に対するはり、きゅう及びマッサージ施術事業
スモン患者(スモンについては、こちらのサイトをご覧下さい)であって、はり等による治療を希望するものに、保険給付の対象として認められます。医療機関は申請書の診断書に証明をします。
療養費同意書交付料の査定
同意書には、患者氏名、生年月日、傷病名、施術の種類、同意の理由、施術に同意した年月日、加療期間を記載します。
有効期間は6か月で、引き続き施術を続ける場合には、改めて医師の同意が必要になります。
レセプトを作成する際には、「適用欄」に「交付年月日および同意書または診断書の病名欄に記載した病名を記載する」必要があります。
摘要欄に同意書の病名を記載していなかった場合、査定対象となるので注意しましょう。
掲示板にあった質問
先日3枚の同意書を持参され、(同じ所だと思います)さかのぼった日付けで書いてほしいといわれ、21年4月~、7月~、10月~の分でした。
「必要がないかと思ったら、やはり必要なので用意してほしい」といわれたそうです。
同月に3回分レセプト請求できますでしょうか?
1月に3枚のレセプト請求をしましたが・・・やはり査定されました。
その為、患者さんや治療院の方に説明し、1枚は保険請求、2枚目以降は自費で請求しています。
しかし、治療院の方はどうしても必要で自費はおかしいと言われることもありますが、査定される旨を説明しています。
(回答者 さんくらんぼさん)
要するに、『うちの診療所ではお手上げで、治療方法が無いから、鍼灸にお任せします。うちでは、痛みに関する診療は健康保険を用いてはいたしません。ですから、鍼灸で健康保険を使ってください。』というのが、療養費同意書です。
鍼灸院にすれば、安い治療代にする必要があっての、療養費同意書です。
当院では、鍼灸院さんのほうに、次のことをお願いしています。
1か月以上、当院で診療したうえで、同意書を書くか、
もしくは、初診込みの3730円の自費で書くか、
どちらかを選択した上で、患者さまに来ていただくことにしています。
月に1回までしか、発行しません。
(回答者 カタカナのタマさん)
しばらくして社会保険から返戻がありました。
療養費同意書交付料は算定不可とのことです。
この患者は初診ではなく再診の方で神経痛とは全く関係なく受診されていました。
なので、神経痛に似た病名はありません。
療養費同意書交付料はどういう時に算定できるのでしょうか。
今回そちらの医療機関で同意以前に神経痛の治療実績が無かったのであれば、それが原因だと思います。
(回答者 嘴広鸛さん)
この場合、同じ用紙でも再交付ということで交付料を算定してもいいのでしょうか
保険診療の手引きには
「2回目以降の同意を口頭で行った場合、施術業者から確認書を求められることがあるが、記載を行っても、療養費同意書交付料は算定できない」とあります。
これに準じて考えてしまいますね・・・。
ただし、変形徒手矯正術については従前通り1ヶ月が同意期間となっています。
例えばですが、1日に同意書を交付された患者さんが翌月も施術を受けるためには翌月1日前に医師の診察を受け、再同意を受けなければ継続して施術を受けられないと解釈しています。
ということは同月内に2度、同意書の交付が必要になる場合があると思われますが、同意書交付料は月に2回算定できるのでしょうか?
点数表には「月1回」等の記載は無いようなのですが、月1回の算定と解釈している人もいて、算定に困っています。
どのように解釈し算定したらいいのでしょうか。
(2018/10/12)
療養費の申請には3か月(変形徒手矯正術は1か月)ごとに医師の同意を受けることとされていますが、2回目以降の医師の同意書につ
いては、実際に医師から同意を得ていれば、必ずしも同意書の添付は要しないこととされていると思います。
この場合、「領収(施術)明細書(はり・灸用)」に同意医師の住所・氏名等の記載が必要と認識しています。
なお、同意書を再度交付した場合は、月2回であっても算定できると解釈しています。
(回答者 ひできさん)
また、療養費支給申請書を提出する際、同意書を必ず添付するよう言われたと伝達され毎回添付していたのですが、必要ないのでしょうか。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/180621-13.doc
(2018/10/14)
よって、同意書で支給可能とされる期間内であれば、添付の必要はありません。
第3章 医師の同意書、診断書の取扱い
3 同意書又は診断書は、療養費支給申請の都度これを添付することを原則としているが、第5章1の療養費の支給が可能
とされる期間(以下「一の同意書、診断書により支給可能な期間」という。)内における2回目以降の請求にあっては、
その添付を省略して差し支えないこと。
第5章 施術料
1 同意書又は診断書に加療期間の記載のあるときは、その期間内は療養費を支給して差し支えないこと。
ただし、初療又は医師による再同意日から起算して6ヶ月(初療又は再同意日が月の15日以前の場合は当該月の5ヶ月
後の月の末日とし、月の1 日以降の場合は当該月の6ヶ月後の月の末日とする。)を超える期間が記載されていても、
その超える期間は療養費の支給はできないものであり、引き続き支給を行おうとする場合は、改めて医師の同意を必要と
すること。加療期間の記載のない同意書、診断書に基づき支給を行おうとする場合、初療又は医師による再同意日が、
月の15日以前の場合は当該月の5ヶ月後の月の末日、月の16日以降の場合は当該月の6ヶ月後の月の末日までの期間内は
療養費を支給して差し支えないこと。
(回答者 ひできさん)
あんま師の施術と保険診療との併用は認められるとのことですが、例えば下記の場合で、レセプトで返戻・減点がありえるパターンはどれでしょうか?(あんま師の施術を行う場合)
パターン1
当院のレセプト上の傷病名・・・頚肩腕症候群、股関節脱臼、変形性足関節症
療養費同意書上の傷病名・・・・頚肩腕症候群、股関節脱臼
パターン2
当院のレセプト上の傷病名・・・頚肩腕症候群
療養費同意書上の傷病名・・・・頚肩腕症候群、股関節脱臼
パターン3
当院のレセプト上の傷病名・・・頚肩腕症候群、股関節脱臼
療養費同意書上の傷病名・・・・頚肩腕症候群、股関節脱臼
(2021/7/5)
「同意書に記載がある傷病名はレセプトにも記載が必要」
という内容でした。
ので、返戻があるとすれば「パターン2」ではないかと思われます。
(回答者 ぽちさん)
(2023/6/2)
(回答者 ゆうさん)

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