在宅寝たきり患者処置指導管理料
在宅寝たきり患者処置指導管理は在宅で創傷処置等の処置を行っていて、現に寝たきりの状態(又はこれに準ずる)の患者に対して算定できます。
在宅寝たきり患者処置指導管理料の対象となる処置
・創傷処置(気管内ディスポーザブルカテーテル交換を含み、熱傷に対する処置を除く)
・皮膚科軟膏処置
・留置カテーテル設置
・膀胱洗浄
・導尿
・鼻腔栄養
・ストーマー処置
・喀痰吸引
・介達牽引
・消炎鎮痛等処置
在宅寝たきり患者処置指導管理料を算定すると、以下の費用がとれません。
創傷処置(気管内ディスポーザブルカテーテル交換を含み、熱傷に対する処置を除く)、皮膚科軟膏処置、留置カテーテル設置、膀胱洗浄、導尿(尿道拡張を要するもの)、鼻腔栄養、ストーマー処置、喀痰吸引、介達牽引および消炎鎮痛等処置
※平成20年4月の改正で処置に使う薬剤及び特定保険医療材料の費用が算定不可になりました!!
これにより、医師が処置で使用した留置カテーテル代や生食などの費用は40番コードでの請求ができなくなりました!
訪問診療又は往診時に行う創傷処置等は処置料、薬剤及び特定保険医療材料とも在宅寝たきり患者処置指導管理料に含まれ算定できませんが、患者が使用する薬剤や特定保険医療材料は14番コード(在宅の部)で請求することができます。
(例)褥瘡に使用する薬剤、膀胱洗浄に使用する硫酸ポリミキシンBや生食など(アルコール等の消毒薬又は脱脂綿等の衛生材料の費用は算定、請求はできません)
在宅寝たきり患者処置指導管理料は患者さん(看護師)が自ら処置を実施するために指導管理を行って、必要な材料を支給した場合にはじめて算定可能です。
(医師がすべて処置するなら算定できないという解釈もあり)
つまり、在宅寝たきり患者処置指導管理料を算定していると言うことは、「患者さん自ら行う処置」に必要な薬剤・保険医療材料などを患者さんに支給して、その薬剤・材料代を「14在宅」で算定しているはずなのです(建前であっても)
既に支給しているはずの薬剤・材料があるので、医師は処置を実施してもその材料を使用するだけです。
(嘴広鸛 さん談)
在宅寝たきり患者処置指導管理料の対象処置は、別に算定できない規定があります。これは管理料算定月すべてに適用されます。月の途中から在宅療養に移行し、在宅寝たきり患者処置指導管理料を算定する場合であっても、月初めの外来受診時に行った創傷処置などの対象処置は算定できません。
在宅寝たきり患者処置指導管理料に関する質問
在宅寝たきり患者処置指導管理料+ラコールの薬剤料を算定する場合は、あくまで鼻腔栄養を行っている場合です。
その場合、
M 在宅寝たきり患者処置指導管理料 1,050点×1回
(特定保険医療材料料)栄養用ディスポーザブルカテーテル ○○×○回
ラコール 薬剤料 ○○×○回
の請求となります。
経管を使用せず、ただ飲んでいる場合は21番コードでの処方となります。
(ラコールの薬剤料+調剤料+処方料での算定となる)
在宅成分栄養経管栄養法指導管理料や在宅寝たきり処置指導管理料の算定なしの場合
人工栄養剤を経口投与した場合は、上記の指導管理料は算定できません。
この場合は、普通に(21)コードの内服薬の処方と同様に扱われます。
在宅成分栄養経管栄養法指導管理料や在宅寝たきり処置指導管理料の算定ありの場合
患者自ら居宅で行う鼻腔栄養(胃瘻からも含めて)のための人工栄養剤を支給する場合は、(14)コードの在宅医療の薬剤として算定する扱いとなるようです。
つまり「処方料等が算定できない」ということですよね。
院外処方せんの場合
在宅医療に用いる薬剤を院外処方せんで出すことはできます。ただし、在宅薬剤のみを院外処方せんで処方した場合は、処方せん料が算定できない扱いとなっています。
使用薬剤の記載は、審査側が医療機関のレセプトと保険薬局の調剤レセプトをつき合わせて確認を行っていますので、「レセプト上にはどの栄養剤を出したかわからないから査定される」という問題はないかと思います。
栄養用ディスポーザブルカテーテルの請求が「異常に多い」と感じたら、摘要欄に「患者が抜去したため」等のコメントを記入しておいたほうが良いかも・・・。
注入ポンプ貸し出していたら、加算はとれますか?
同様に「注入ポンプ加算」は「在宅中心静脈栄養法指導管理料又は、在宅成分栄養経管栄養法管理料若しくは、在宅悪性腫瘍患者指導管理料の加算点数です。
在宅寝たきり患者処置指導管理料で算定する場合では、
経管チューブは特定保険医療材料で「在宅寝たきり患者処置用栄養用ディスポーザブルカテーテル」を使用した本数だけ算定することができます。
ポンプの費用は、管理料に含まれる・・という形になると思います。
栄養管セット加算を算定することはできますか?
支給していると書かれているもの(栄養ボトル(経口用イルリガートル)やカテーテルチップ、栄養セット)は管理料に含まれるものだと思われます。
(回答者 ぽちさん)
行った場所がどこかということではなく、誰が行ったかということになります。在宅14で算定する場合というのは、Dr.が行ったのであればありえません。
ただし、その費用は指導管理料に含まれるので、費用を請求することはできません。(薬剤や特定保険医療材料を含む)
(回答者 ヒロピーさん)
20年4月から処置に使用した材料代(留置カテーテル代)・薬剤は算定不可となったのでしょうか? 点数本の緑の追加された部分の内容の解釈はそのことですかね?
在宅に持ち帰りなら算定可能でしょうか?
お考えのとおりで、残念ながら昨年の改定より「包括される処置に使用した薬品及び材料は算定できない」ことになりました。
> 在宅に持ち帰りなら算定可能でしょうか?
この場合、在宅の区分で計上することになるので算定は可能と考えております。
(回答者 ぽちさん)
医師が往診や訪問診療時に創傷処置に使用した場合、使用材料として「40 処置」コードで算定が可能ですが、在宅寝たきり処置指導管理料を算定した場合、創傷処置が指導管理料に包括されるので、使用した薬剤や材料(皮膚欠損用創傷被覆材を含む)をの費用も算定できません。
ただし、重度褥創処置を実施した場合、手技料は在宅寝たきり処置指導管理料に包括されていないので、使用した薬剤や材料(皮膚欠損用創傷被覆材を含む)をの費用も算定できます。
※重度褥創処置は、真皮を超える褥創の状態(NPUAP分類V又はW度)が対象となっています。
ご質問のケースでは在宅寝たきり患者処置指導管理料の算定ができる可能性が高いです。
私の勤務する病院でも、通院している患者さんで上記管理料を算定している方が何人かいらっしゃいます。
「家人介助にて来院」
とレセプトにコメントを入れていました。
ほぼ同様のケースで算定していましたが、査定はされませんでした。
(回答者 ぽちさん)
『注1 在宅における創傷処置等の処置を行っている入院中の患者以外の患者であって、現に寝たきりの状態にあるもの又はこれに準ずる状態にあるものに対して、当該処置に関する指導管理を行った場合に算定する。』
上記算定要件を満たすでしょう。
保険医療材料等については、含まれていますので算定できません。
これに関する通知では
『(1) 在宅における創傷処置等の処置とは、家庭において療養を行っている患者であって、現に寝たきりの状態にあるもの又はこれに準ずる状態にあるものが、在宅に おいて自ら又はその家族等患者の看護に当たる者が実施する創傷処置(気管内ディスポーザブルカテーテル交換を含む。)、皮膚科軟膏処置、留置カテーテル設 置、膀胱洗浄、導尿(尿道拡張を要するもの)、鼻腔栄養、ストーマ処置、喀痰吸引、介達牽引又は消炎鎮痛等処置をいう。』
とあり、
「自ら又はその家族等患者の看護に当たる者が実施」できます。
(回答者 山さん)
でも、詰まってしまう原因って何でしょうね?そこを直すべきだと思いますが・・・。
それ が病的なものなら、投薬や注射などの医療行為が、物理的なものならその部分をと、何かつまらないように努力しているぞというところが見えないと、長期にわ たると査定になる可能性も出てくると思います。
「努力」はレセ上ではなかなか見えない部分でもあると思いますので、コメントでカバーしましょう!
(回答者 ヒロピーさん)
膀胱洗浄用注射器は当該指導管理料に含まれ、別に算定出来ないのは、点数表にも記載されているので分かるのですが、生食も算定できないでしょうか??
患者さまの前医で当該指導管理料と生食を算定していたという明細書を患者さまに見せて頂いたのですが。。厚生局には、「在宅療養指導管理料の衛生材料に生食も含まれると思うので算定できない。」と言われました。
本当に生食は算定できないのでしょうか??
減点されたことはありません。
生食を注射薬として捉えると算定できる在宅薬剤からは外れてしまいますが、生食には外用薬としての適応もありますので問題無いと考えております。
(回答者 ぽちさん)
また褥創治癒後に再発予防目的で指導のみしている場合は不可でしょうか??
来院されても特例で算定できるようですけどね。
(回答者 ゆうさん)
褥創が治癒した後は、算定不可です。
(回答者 てぃむさん)
・褥創、湿疹、創傷の範囲や状態
・家族や訪問看護の看護師に指示した内容
などがあればよろしいでしょうか??
処置に関わるガーゼとか消毒薬などは管理料に含まれるため算定できません。訪問看護師には処置に必要な物品を渡しています。
(回答者 てぃむさん)
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