- 傷が深い場合
- 傷が深い場合では、創傷の深さを創面積の拡大とみて、1ランク上の点数算定も可能。ただし、明細書に注記が必要(都道府県によって査定される可能性あり)
- 1日に複数回の処置(術後創傷処置を除く)
- 創傷処置は1日1回と限られていませんが、実日数と処置回数の不一致は保険者からの返戻の理由になるため、摘要欄に「1日○回を含む」等、その必要性を記載しましょう。
- 手術後の縫合創、あるいは開放創に対して、創傷処置とドレーン法を併せて行った場合
- 創傷処置とドレーン法の両方を算定できる。
- 転倒などで同時に複数の部位に対して創傷処置を行った場合
- 「同一疾病又はこれに起因する病変に対して創傷処置,「J053」皮膚科軟膏処置又は「J119」の「3」湿布処置が行われた場合は,それぞれの部位の処置面積を合算し,その合算した広さを,いずれかの処置の各号に照らして算定するものとし,併せて算定できない。」と通知にあります。
- つまり、同一疾病で創傷処置を数箇所に行った場合は、「創傷処置×○ヶ所」ではなく、創傷面を合算した範囲に該当する点数を1回算定します。
- 異なる日に転倒し、異なる部位を負傷した場合の創傷処置
- 疾患が異なる場合や、同じ病名でも別の日に発症した場合は、「別疾患」と考えます。
- したがって、同じ創傷処置であっても、それぞれ別に算定できます(「創傷処置×○ヶ所」)
- 創傷処置でデブリートメントを行った場合は?
- デブリードマンが点数としてあるのは「創傷処理に対する加算」であるデブリードマン加算または、「K002 デブリードマン」のみです。一般的に行われるデブリードマン加算は、手術の創傷処理に対する加算点数となっています。
- 創傷処置でデブリートメントを行った場合、デブリードマン加算は算定できません。
- 使用した薬剤(生食なども)は、処置の部の薬剤料で請求できます。
- Q:とげぬきの算定は、創傷処置ですか?それとも、基本診療料に含まれるのでしょうか?
- A:創傷処置1で算定するのがよいと思います。イソジン等も算定できます。
病名は「刺傷」としてみてはいかがでしょうか。(解答者 schnee27さん)
創傷処置等で皮膚欠損用創傷被覆剤を使用した場合
デュオアクティブなどの皮膚欠損用創傷被覆材は、(医師が行う)処置の時にのみ特定保険医療材料として請求が可能です。
処置の特定保険医療材料料=材料の価格×使用量10
(端数は四捨五入)
となっているので、デュオアクティブを5×5平方cm(25平方cm)使用した場合、被覆材・皮下組織用(標準)は1平方cmあたり14円となっているので
14円×25平方cm10=35点となります。
特定保険医療材料のレセプトへの記載方法は
- 商品名
- 告示の名称または通知の名称→(カッコ)書
- 規格またはサイズ
- 材料価格および使用本数または個数
となっています。デュオアクティブ(被覆剤・皮下組織用(標準)25平方cm 35点×1のような記載方法となります。
(レセコンメーカーによって異なると思いますので、詳しくはお問い合わせ下さい)
特定保険医療材料ではないフィルムドレッシング材を使用した場合
特定保険医療材料ではないもの(ガーゼや包帯など)については、処置や手術の手技料に含まれるものです。
別に自費で患者さんに請求するというのは、認められていません。