在宅成分栄養経管栄養法指導管理料について
腸管機能が著しく低下している患者(腸管大量切除、クローン病や潰瘍性大腸炎などの腸管機能不全などによる)に対し、消化態栄養剤による経管栄養が必要な患者に算定できます。
(注)高齢者、意識障害などで腸管機能が著しく低下している場合も対象になります。
<対象薬剤>エレンタール、エレンタールP、エンテルード、ツインライン
(注)エンシュアリキッド、クリニミール、ラコール、ハーモニックなどは対象外です!→在宅寝たきり患者処置指導管理料で算定します。
- 対象薬剤と対象外薬剤を併用している場合
- 対象薬剤であるエレンタールと対象外薬剤であるエンシュアリキッドを併用している場合は、在宅成分栄養経管栄養法指導管理料を算定できるのでしょうか?
- いえいえ、在宅成分栄養経管栄養法指導管理料が算定できるのは、あくまで対象薬剤である4薬剤のみを使用した場合のみです。
- 対象薬剤と対象外薬剤を併用した場合は、在宅寝たきり患者処置指導管理料での算定となります。
経鼻チューブを使用する場合と、腸瘻を作成してそこから注入する方法があります。
「在宅成分栄養経管栄養法用栄養管セット加算」には、これらの材料(経鼻チューブ、注入用バッグ、延長チューブ等)の費用が全て含まれます。
※J120 鼻腔栄養の費用は算定できません。
- Q:在宅成分栄養経管栄養法指導管理料を算定している患者にエレンタールを院外処方した場合、レセプトにはどのように記載するのでしょうか?レセプト上にはどの栄養剤を出したかわからないと思うのですが査定されないでしょうか?
- A:まず、院内処方でエレンタール等の人工栄養剤を処方した場合について説明させてくださいね。
- 在宅成分栄養経管栄養法指導管理料や在宅寝たきり処置指導管理料の算定なしの場合
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人工栄養剤を経口投与した場合は、上記の指導管理料は算定できません。
この場合は、普通に(21)コードの内服薬の処方と同様に扱われます。
※ぽちさんからの情報・・・クローンなどの消化吸収障害がある疾患の場合は経口摂取でも例外として認められる(製薬会社談)
- 在宅成分栄養経管栄養法指導管理料や在宅寝たきり処置指導管理料の算定ありの場合
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患者自ら居宅で行う鼻腔栄養(胃瘻からも含めて)のための人工栄養剤を支給する場合は、(14)コードの在宅医療の薬剤として算定する扱いとなるようです。
つまり「処方料等が算定できない」ということですよね。 - 院外処方せんの場合
- 在宅医療に用いる薬剤を院外処方せんで出すことはできます。ただし、在宅薬剤のみを院外処方せんで処方した場合は、処方せん料が算定できない扱いとなっています。
使用薬剤の記載は、審査側が医療機関のレセプトと保険薬局の調剤レセプトをつき合わせて確認を行っていますので、「レセプト上にはどの栄養剤を出したかわからないから定される」という問題はないかと思います。